肩の痛みの正体は?五十肩と石灰化の違いをわかりやすく解説
この肩の痛みは一体何なんだろう…と不安な方へ
肩に強い痛みを感じて、
「これって五十肩?」
「もしかして石灰化?」
と不安になっていませんか。
肩の痛みは、同じように感じても、原因や経過によって状態はさまざまです。
急に激しい痛みが出るケースもあれば、徐々に腕が上がりにくくなっていく場合もあります。
そのため、「とりあえず五十肩だろう」と自己判断してしまうと、今の状態に合った対応が分かりにくくなることもあります。
この記事では、
- 五十肩とはどのような状態か
- 石灰化(石灰沈着性腱板炎)とは何か
- 痛みの出方や経過の違い
- 受診を検討したほうがよい目安
について、できるだけ分かりやすく整理していきます。
肩の痛みで不安を感じている方が、今の状態を落ち着いて考えるための参考になれば幸いです。
肩の痛みの原因はひとつではない
肩の痛みとひとことで言っても、その背景にある状態はさまざまです。
「腕が上がらない」「夜になると痛む」「急に強い痛みが出た」など、症状の出方によって考えられる原因は異なります。
ここでは、よく混同されやすい五十肩と石灰化(石灰沈着性腱板炎)について、それぞれの特徴を整理していきます。
よくある「五十肩」とはどんな状態?
五十肩は、正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれることもあり、肩の関節まわりに炎症が起こることで、痛みや動かしにくさが出る状態を指します。
特徴としては、
- 徐々に肩の動きが悪くなっていく
- 腕を上げたり、後ろに回したりしにくい
- 夜間にズキズキとした痛みを感じることがある
といった経過がみられることがあります。
多くの場合、急激な激痛というよりも、徐々に不調が進んでいくという点がひとつの特徴です。
石灰化(石灰沈着性腱板炎)とは?
石灰化とは、肩の腱板と呼ばれる部分にカルシウムのかたまり(石灰)が沈着することで、強い痛みを引き起こす状態です。
特徴としては、
- ある日突然、強い肩の痛みが出る
- 腕をほとんど動かせないほどの激痛
- 夜も眠れないほどの痛みになることがある
といった、急激な症状の出方が見られるケースがあります。
石灰が関係している場合は、画像検査で確認されることもあります。
五十肩と石灰化の大きな違い
肩の痛みがあるとき、多くの方が気になるのは「自分はどちらに近いのか」という点ではないでしょうか。
ここでは、症状の出方や経過の違いに注目して整理します。
急に激痛が出た場合に考えられること
「昨日までは普通だったのに、突然肩が激しく痛くなった」
「腕を動かそうとすると強い痛みが走る」
このような急激な発症は、石灰化が関係しているケースでみられることがあります。
特徴としては、
- 何かをした覚えがないのに強い痛みが出る
- 腕を少し動かすだけでも強く痛む
- 夜も眠れないほどの痛みになることがある
といった状態です。
もちろん、すべてが石灰化とは限りませんが、突然の強い痛みは一つの判断材料になります。
徐々に肩が上がらなくなる場合の特徴
一方で、
- 少し前から違和感があった
- だんだん腕が上がりにくくなってきた
- 気づいたら動かせる範囲が狭くなっていた
というように、時間をかけて進行する場合は、五十肩の経過に近いことがあります。
五十肩では、
- 動かせる範囲が少しずつ狭くなる
- 特定の方向に動かすと強い痛みが出る
- 日常動作で不便を感じることが増える
といった変化が見られることがあります。
痛みの強さ・経過の違い
痛みの強さだけで判断することは難しいものの、出方や経過には違いが見られることがあります。
- 石灰化:突然強い痛みが出ることがある
- 五十肩:徐々に痛みや可動域制限が進むことが多い
また、石灰化の場合は、一定期間強い痛みが続いたあと、徐々に変化していくこともあります。
五十肩の場合は、「痛みが強い時期」と「動きが制限される時期」など、段階的な経過をたどることもあります。
レントゲンで分かる場合・分からない場合
肩の痛みが続くと、「検査をしたほうがいいのだろうか」と考える方も少なくありません。
ここでは、画像検査との関係について整理します。
石灰化は画像で確認できることがある
石灰化(石灰沈着性腱板炎)の場合、肩の腱板に沈着した石灰が、レントゲンなどの画像検査で確認できることがあります。
そのため、
- 急に強い痛みが出た
- 腕をほとんど動かせない
- 医療機関で画像検査を受けた
といった場合に、石灰の存在が分かるケースがあります。
ただし、痛みの強さと石灰の大きさが必ずしも一致するとは限らない点も知られています。
五十肩は画像に写らないことが多い
一方、五十肩(肩関節周囲炎)は、レントゲンで明らかな異常が見つからないことも少なくありません。
それでも、
- 腕が上がらない
- 特定の方向に動かすと強く痛む
- 徐々に可動域が狭くなっている
といった症状が続くことがあります。
このため、画像で異常が見られなくても、肩の不調が存在しないというわけではありません。
検査が必要になる目安とは?
すべての肩の痛みに画像検査が必要というわけではありませんが、次のような場合には、医療機関での確認が検討されることがあります。
- 急に強い痛みが出た
- 夜も眠れないほどの痛みが続いている
- 腕がほとんど動かせない
- 腫れや熱感を伴っている
こうした症状がある場合は、自己判断を続けるよりも、一度状態を確認してもらうことで安心につながることがあります。
こんな症状があるときは医療機関での確認を
肩の痛みの多くは、経過を見ながら整理できることもありますが、中には早めに確認したほうがよいケースもあります。
「様子を見てよいのか迷う」と感じたときは、次のような症状がないかを一度振り返ってみましょう。
夜も眠れないほどの強い痛み
肩の痛みが強く、「寝返りを打つだけで目が覚めてしまう」「横になること自体がつらい」といった場合は、日常生活への影響が大きい状態といえます。
特に、急に強い痛みが出て、その状態が続いている場合は、医療機関での確認が安心につながることがあります。
腕がほとんど上がらない・動かせない
痛みだけでなく、
- 腕がほとんど上がらない
- 少し動かすだけでも強い痛みが出る
- 動かそうとすると肩全体が固まるように感じる
といった状態がある場合も、自己判断を続けるより、状態を確認してもらうほうがよい場合があります。
可動域の大きな制限がある場合は、その原因を整理することが大切です。
発熱や強い腫れを伴う場合
肩の痛みに加えて、
- 発熱がある
- 肩が赤く腫れている
- 明らかな熱感がある
といった症状がみられる場合は、通常の五十肩とは異なる可能性もあります。
このような場合は、早めに医療機関での確認を検討することがすすめられます。
迷ったときは「無理を続けない」ことが大切
「これくらいなら大丈夫だろう」と我慢を続けてしまうと、不安が大きくなることもあります。
- 痛みが強い
- 日常生活に支障が出ている
- 自分では判断がつかない
こうした場合は、無理をせず、状態を確認してもらうことも選択肢のひとつです。
整骨院で対応できる範囲とは?
肩の痛みがあるとき、「整骨院でみてもらってよいのか」と迷う方もいらっしゃいます。
大切なのは、状態に応じて役割を分けて考えることです。
動きの制限が中心の場合
- 腕が上がりにくい
- 特定の方向に動かすと痛む
- 姿勢や動き方に偏りを感じる
といった場合は、肩まわりの動きや体の使い方が影響していることもあります。
このようなケースでは、
- 肩の動きの確認
- 周囲の筋肉や関節の状態の整理
- 日常動作の見直し
といった視点が役立つことがあります。
日常動作の負担を整理する
肩の痛みは、日常生活の積み重ねが影響していることも少なくありません。
例えば、
- 片側ばかりで荷物を持つ
- 長時間前かがみの姿勢を続ける
- 肩に力が入りやすい
こうした習慣を見直すことで、肩への負担を減らすきっかけになることがあります。
痛みの原因がひとつとは限らないからこそ、生活全体を含めて整理する視点が大切になります。
医療機関との役割の違いを理解する
石灰化が疑われる場合や、強い炎症が考えられる場合には、医療機関での確認が必要になることがあります。
一方で、
- 動きの制限が中心の場合
- 慢性的な負担が背景にある場合
などでは、
体の使い方やバランスの見直しが検討されることもあります。
大切なのは、どちらか一方ではなく、状態に応じて適切な選択をすることです。
まとめ|肩の痛みは「自己判断しすぎない」ことが大切
肩の痛みには、
- 徐々に進行するケース
- 急に強い痛みが出るケース
など、さまざまな経過があります。
五十肩と石灰化は混同されやすいものの、
- 痛みの出方
- 経過
- 画像検査での確認
といった点に違いが見られることがあります。
不安なときは、「とりあえず五十肩だろう」と決めつけず、今の状態を整理することが大切です。
この記事が、肩の痛みで悩んだときに、落ち着いて判断するための参考になれば幸いです。












